読書とは何か?
それはもちろん字面の通り、書を読むこと。
しかし、書を読むその1人1人の目的は十人十色。
全く同一な気持ちでページを捲る者など一人足りとていないでしょう。
そこで今回は、自らがどんな気持ちであったり、目的で本を読んでいるのかを考えてみることにしました。
何か新たな知見でも提供することでも出来れば、幸いです。
ここ最近で読み、記憶に残っている3冊の本
まずは自らの趣味・嗜好を簡単な情報とともに開示します。
目的としては、僕が普段どのような本を好む傾向にあるかを感じ取ってもらうためです。
「好きな本が似通っている!」
「悪くない」
と思うことが出来れば良し。
「つまらない本ばっか読みやがって……」
「趣味悪いな」
と思われるようなら、ぜひ離脱してください。
時間は有限。
あなたの時間は有意義に使うべきです。
『天使たちの課外活動10 レティシアの奇跡』
タイトル | 天使たちの課外活動 10 レティシアの奇跡 |
著者 | 茅田 砂胡 |
出版社 | 中央公論新社 |
発売日 | 2023年6月21日 |
『失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織』
タイトル | 失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織 |
著者 | マシュー・サイド |
出版社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
発売日 | 2016年12月23日 |
『その可能性はすでに考えた』
タイトル | その可能性はすでに考えた |
著者 | 井上 真偽 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2018年2月15日 |
なぜそれらの本を選び、読んだのか?
さて、ここからが本題。
「ここ最近で読み、記憶に残っている3冊の本」の項目で示した本それぞれに触れていきます。
なぜその本を読もうと思ったのか。
出会いは。
きっかけは。
そんな諸々の点を記していますので、よろしければご覧ください。
学生の頃、何気なく手にした1冊が、今も続いているという喜び
この本を選択した理由。
それはとても簡単。
私が好んでいる作家・茅田 砂胡先生の最新刊だからに他なりません。
茅田先生が描く物語の凄さは、ずっと続いていること。
1993年に出版された『デルフィニア戦記』の1冊目「放浪の戦士〈1〉」。
この物語に出てくる主要キャラクターの多くがいまだに、2023年という30年後の現在も、変わらぬ魅力を有して登場するのです。
これはもうファンの一員として、手を伸ばさない訳にはいかないでしょう。
もちろん、面白さも抜群。
夜を明かして読んでしまい、寝不足のままに出社する羽目になるくらいには面白いのです。
新刊の発売を心待ちにできる物語。
あなたの本棚に並べてみてはいかがでしょう?
新たな視点をもたらしてくれた大切な1冊
僕は時折「何か新たな知識を得たい」という気持ちに駆られることがあります。
それは大抵、何か毒にも薬にもならないような、数日もすれば詳細なストーリーは頭の中から雲散霧消してしまうような、そんなひとときの面白さを提供してくれる物語を十数冊ほど読んだ後に訪れます。
きっと何かバランスを、傾いてしまった天秤皿を戻そうとしているのでしょう。
ちょっとばかり内容の濃い1冊、2冊で。
閑話休題。
この本が教えてくれること。
それは、本のタイトルにもあるように、失敗についてです。
人は皆、失敗をします。
バイト先でお皿を割ってしまったり。
車検の際、口車に乗せられて交換したバッテリーが思いの外高くて閉口したり。
衝動に駆られるままに購入したゲームが全然面白くなくて愕然としたり。
たくさんの失敗を人はするのです……。
けれど、人は学べます。
お皿を落ちないところにしっかり置くように気を付けたり。
次は自分でバッテリーを購入して、知り合いの車屋さんに持って行って付け替えてもらおうと決断したり。
本当に欲しいゲームだけを買うと心に決めたりと、経験を糧に前に進むことが出来るのです。
……しかし、人は愚かな生き物。
恥ずかしさを覚えて失敗を隠してしまうこともあります。
この本では、そういった隠蔽してしまった場合の影響などについても触れていて、隠し続けてしまったが故に生じてしまった思いもよらぬ多大な損害の数々の例にきっとあなたは驚くことになるでしょう。
自らのこれからの、未来の行動を変えるための1冊としてオススメです。
新刊が待ち遠しくなる作家との邂逅の喜びをあなたは感じたことがありますか?
日々本を読むことを生き甲斐にしている者にとっての悲しみの1つ。
それは、好きな作家さんの主な著作を全て読み終わったとき。
例えば、森 博嗣さん。
村上 春樹さん。
前述した茅田 砂胡さん。
僕はこれらの作家さんの作品をほとんど読み終えています。
読んでいるときはこの上ない幸福。
「うわあ、ええっ。そういくんだ……」
「理解が及ばないところもあるけど、でもなんか……いいよなあ」
「……え、朝じゃん(物語の虜ゆえに)」
しかし、読み終えてしまったときの絶望感たるや。
ああ、記憶を消してもう1度……、とばかり考えてしまうのです。
けれど、そんなときだからこそ、そのタイミングだからこそ巡り合えるものがあります。
それは、自らにとって新たな本・作家さんとの出会い。
この本も実際そうでした。
タイトルとその装丁に惹かれて購入。
そしてページを開いて、読書開始。
めくるめく展開、読んだことの無いタイプの話の流れ。
時間の流れを忘れてしまうまで、そう時間がかかることはなく。
日の光の存在に気付くまで、僕は睡眠という欲求を忘れてしまっていました。
それほどにこの本、面白かった。
新たな書籍との出会いを模索している人にオススメの1作と言えます。
最後に
僕は日々本を読みます。
気付けば本に、Kindle Paperwhiteに、iPadに手を伸ばしているのです。
空気を体内に入れるように、何気なく。
それはとても自然なことで、だから僕にとって、
「なぜ本を読むのか?」
という問いは難しい。
もちろん、目的意識をもって何か対象の本を読んでいるときはあります。
NISAやiDeCo、簿記などなど。
そういった場合には、
「知識を必要としているため」
という返答が出来るでしょう。
けれど、普段の読書はまた違う。
目的意識など全くもってなく、読んでいるから。
そのため、仮に答えを返すとしたら、
「面白いから」「楽しいから」
などといった平凡な、つまらない返答に留まってしまう。
いつか自らが納得のいく言葉を返すことが出来る日がくるといいなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。